蓄膿症(ちくのうしょう)と聞くとピンと来る方も多いのではないでしょうか。副鼻腔炎と蓄膿症は同じ病気を指します。
鼻の周りにある顔の骨の中には、副鼻腔という空洞が複数あり、そのいずれかに膿が溜まったり、炎症を起している状態になります。
短期間のうちに発症と治癒するものを「急性副鼻腔炎」と呼び、症状が3ヶ月以上続くものを「慢性副鼻腔炎」と呼びます。「急性副鼻腔炎」を改善せず放っておくと慢性化し、「慢性副鼻腔炎」を引き起こす原因になります。
当院には最新の耳鼻科用CTがございます。
CTにより副鼻腔炎の診断が簡単に行えるほか、手術が必要か否かなど、症状の程度まで的確に判断することができます。
また、患者様にはCT画像を見せながら説明できるため、ご自身の状態を詳しく理解していただきやすく、早期治癒に繋げることができます。
抗生剤や痰を出しやすくする薬、アレルギー性鼻炎がある方はアレルギーの薬などを用いて治療を行います。慢性副鼻腔炎の場合は、少量の抗生剤を2-3か月使用することで7-8割の方の改善が期待できます。
投薬治療で改善が乏しい場合は、手術治療が必要な場合もあります。
鼻の中にポリープを認める場合や重症の場合は、薬による治療が難しく手術治療が有効となります。
投薬治療で改善しない場合や、何度も治癒と発症を繰り返す場合は、内視鏡を用いた手術療法が必要となります。
CT検査、採血検査、心電図検査などを行います。
痛みや出血がありますが、徐々に軽減してきます。鼻づまりや鼻水はしばらく継続します(これらは、手術内容や個人差によります)。
翌日(翌々日)に受診して状態を確認します。
翌日からデスクワーク程度のことであれば可能ですが、血圧が上がるような肉体労働や重労働は鼻血が増加する可能性があるので術後1週間程度は控えていただきます。
手術のみですべて治療が完了するわけではなく、その後の内服治療や処置などによるメンテナンスを行うことが必要です。その後、翌週は1-2回受診していただき、その後は状態に応じて1-2週に1回程度受診していただきます。